他の言語とは異なり、Python ではインデント（字下げ）を使ってコードブロックを表します。つまり、連続するコード行のうち、インデントが同じ行は1つのブロックと見なされます。図1に示すコードは2つのブロックを含んでおり、それらのインデントは同じです。

図1：コードブロック

他の言語と同様に、ブロックは入れ子にすることができます。図2に示すコードは、大きなブロックの中に小さなブロックが含まれています。1つのブロックには少なくとも1つの文が含まれます。

図2：入れ子ブロック

Python はこの点で、C言語や Shell とは異なります。

• C言語では、1組の中括弧 { } を使ってブロックを識別します。この中括弧の中に入れられたすべての内容は、このブロックに属すると見なされます。

• 一方、Shell では、異なる開始と終了の識別子を使用します。たとえば、if ブロックでは、if と fi をそれぞれブロックの開始と終了を識別するために使用し、この間のすべてが if ブロックの内容になります。

図3に示すC言語のコードは、3つのブロックを含んでおり、それぞれ異なる中括弧の中に置かれています。

図3：C言語におけるコードブロック

インデントの構文による利点は、コードが非常に整然として規範的に見えることです。もちろん、図3に示すCコードも非常に整然と見えます。しかし、Cコードとは異なり、Python コードは整然としていなければなりませんが、Cコードにはこの強制的な要求はありません。

Cコードはまったく理解できないように書くことができますが、それでも正常に動作します。図3に示す最大値を求めるCコードは、図4に示すように書くこともでき、両者の意味はまったく同じです。

図4：C言語におけるブロックは整列を要求しない

一部のプログラマは、娯楽を至上とする精神で、多くの斬新なコードを書いています。図5に示すCコードは、飛行機のように見えますが、実際にはこのコードは飛行シミュレーターです。

図5：見苦しいが動作するCコード

しかし、Python では、このようなコードは動作しません。