### 背景 **野生動植物の絶滅のおそれのある種に関する国際取引に関する条約**（略して**CITES**）は、国際的な種の取引を監視、報告し、提言を行う国際条約組織です。CITESは、野生生物保護を大きく対象とする主要な国際機関の一つである国際自然保護連合（IUCN）の一部門です。ただし、CITESは国連の一部ではありません（ただし、その報告書は国連によって詳細に読まれます）。 CITESは現存する最古の保護組織の一つです。CITESへの参加は任意ですが、ほとんどの国連加盟国（つまり、世界中のほとんどの国）が参加しています。CITESに参加する国は、自国に持ち込まれたり輸出されたりする約5000種の動物と29000種の植物について報告する義務があり、これらの種の国際取引に対する制限を尊重する必要があります。 保護される種は3つの附属書に分類されています。附属書Iに掲載されている種は、取引が絶滅の危機にさらす種です。第I類種の特に有名な例としては、黒犀とアフリカゾウがあり、これらの非常に価値の高い牙は、象牙を海外に輸出する密猟者にとって魅力的な標的となっています。このような種は1200種あります。附属書IIに掲載されている種は、絶滅の危機にはさらされていないが、取引が有害な種です。CITESに登録されている種の大部分、約21000種が附属書IIに含まれています。最後に、附属書IIIに掲載されている動物は、加盟国が管理手段としてCITESに提出した種です。このような種は約170種あり、その輸出または輸入には、提出した加盟国からの許可が必要です。 このデータセットは、2016年に行われ（2017年の記録もいくつか含まれ）、CITESに報告されたすべての**合法的な**種の輸入と輸出を記録しています。CITESのリストに載っていない種は含まれておらず、また、重要で非常に違法な黒市場の取引活動も含まれていません。 ### 内容 このデータセットには、2016年にCITESのリストに載っている種を対象として行われたすべての国際的な輸入と輸出の記録が含まれています。このデータセットには、種、輸入国と輸出国、取引される商品の量と特性（生きた動物から皮や死体まで様々）を特定する列が含まれています。 個々の行と列の詳細については、`/data`タブのメタデータを参照してください。各フィールドのより詳細な説明は、[CITESのオリジナル文書](https://trade.cites.org/cites_trade_guidelines/en-CITES_Trade_Database_Guide.pdf)に記載されています。 ### 謝辞 このデータセットはもともとCITESによって集計され、[このダウンロードツール](https://trade.cites.org/en/cites_trade/#)を通じてオンラインで公開されています。CITESのダウンロードツールは1975年まで遡ることができますが、データエクスポーターが許容する行数の制限により、完全な国際データを一度に2年分ずつしかダウンロードできない場合があります。もっと過去のデータが必要な場合は、ダウンロードツールをチェックしてください。ただし、このデータの生成には時間がかかることに注意してください！ このデータは、国連の一部門である国連環境計画（UNEP）によってCITESのために用意されており、おそらく[国連データライセンス](http://data.un.org/Host.aspx?Content=UNdataUse)の対象となります。 ### 着想 * 国際的な植物・動物の取引の地理的分布はどのようなものですか？ * サイ、ゾウなどの有名な種の輸出・輸入活動はどの程度ありますか？ * 取引のうち、生きた動物と動物製品（象牙、皮、死体など）の割合はどのくらいですか？