DRIVEデータベースは、網膜画像中の血管を分割する比較研究を行うために構築されました。網膜血管の分割と、長さ、幅、屈曲性、分岐パターンや角度などの網膜血管の形態属性の特定は、糖尿病、高血圧、動脈硬化、脈絡膜血管新生などの様々な心血管および眼科疾患の診断、スクリーニング、治療、評価に利用されます。血管の自動検出と分析は、糖尿病性網膜症のスクリーニングプログラムの実施に役立ち、血管の屈曲と高血圧性網膜症の関係の研究に役立ち、血管直径の測定は高血圧の診断に関連し、またコンピュータ支援レーザー手術にも役立ちます。網膜図の自動生成と分岐点の抽出は、時間または多モーダル画像登録および網膜画像のモザイク合成に利用されています。さらに、各人の網膜血管樹は一意であり、生体認証に利用できることがわかっています。

データ

DRIVEデータベースの写真は、オランダの糖尿病性網膜症スクリーニングプロジェクトから取得されました。スクリーニング対象者は、25 - 90歳の糖尿病患者400名です。無作為に40枚の写真が選ばれ、そのうち33枚は糖尿病性網膜症の兆候を一切示さず、7枚は軽度の初期糖尿病性網膜症の兆候を示しています。以下は、この7症例の異常についての簡単な説明です。

25_training：色素上皮の変化、おそらく中心窩色素性瘢痕を伴う蝶形黄斑病変、または脈絡膜病変、糖尿病性網膜症やその他の血管異常はなし。26_training：背景性糖尿病性網膜症、色素上皮萎縮、視神経乳頭周囲萎縮

32_training：背景性糖尿病性網膜症

03_test：背景性糖尿病性網膜症

08_test：色素上皮の変化、中心窩色素性瘢痕、または脈絡膜病変、糖尿病性網膜症やその他の血管異常はなし14_test：背景性糖尿病性網膜症

17_test：背景性糖尿病性網膜症

各画像はJPEG形式で圧縮されています。

これらの画像は、45度の視野（FOV）を持つキヤノンCR5非滴下3CCDカメラで取得されました。各画像は768×584ピクセル、各色平面8ビットで撮影されました。各画像のFOVは円形で、直径は約540ピクセルです。このデータベースでは、画像はFOVを中心にトリミングされています。各画像には、FOVを特定するマスク画像が提供されています。

この40枚の画像セットは、それぞれ20枚の画像を含む訓練セットとテストセットに分けられています。訓練用画像については、脈管系の単一の手動分割が可能です。テストケースについては、2つの手動分割が利用可能です。一方はゴールドスタンダードとして使用され、もう一方はコンピュータ生成の分割を独立した人間の観察者の分割と比較するために使用できます。さらに、各網膜画像には、関心領域を示すマスク画像があります。脈管系を手動で分割するすべての人間の観察者は、経験豊富の眼科医によって指導と訓練を受けています。彼らは、少なくとも70％の確信を持って血管であると判断できるすべてのピクセルをマーキングするように求められています。

評価

結果は、テストセットの対応するファイルの血管予測を含むバイナリPNGファイルを含む単一のzipファイルとして提出する必要があります。ファイル名は[1.png, 2.png, ..., 20.png]とする必要があります。テストセットの各画像について、ダイス係数が計算されます（マスク内のピクセルのみを考慮します）。ランキングは、最高の平均ダイス係数に基づいて並べられます。

参考文献

このチャレンジの元のウェブページについては、http://www.isi.uu.nl/Research/Databases/DRIVE/を参照してください。